『巨神兵 東京に現る 劇場版』感想

庵野秀明プロデュース。樋口真嗣監督。宮崎駿の『風の谷のナウシカ』に登場した巨神兵をモチーフにした短篇作品。

突如として東京上空に飛来した巨神兵は、またたくまに東京を火の海と化し、完膚なきまでに破壊しつくす。それは後に語られる“火の七日間”の序章だった……


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CGなしを条件に作られたという特撮シーンは、なるほど'80〜'90年代SFX映像の集大成を観るようで、世代的に無条件にアガルものがある。〈逆〉ガイラ登場を思わせるショットや、降り立った巨神兵を目の当たりにしても、よってたかって○○する東京都民という非常に皮肉と悪意のこもったショットが最高! 爆発、ビルの崩壊のさまも美しい。さすがに特撮をやらせたら樋口監督は凄いわ。今回『エヴァQ』の前座に配されたことによって、ちょっとしたニュアンスが加味されているのでお楽しみに。