『アルファヴィル』

探偵レミー・コーションは、星雲都市アルファヴィルに潜入する。そこでは、住民のすべてが記号化され、個人の自由(殊に感情が)剥奪されていた。レミーはブラウン教授を救い、行方不明のアンリを探す任務にある。教授はこの町を司るコンピュータ、アルファ60の開発者だった……

ジャン=リュック・ゴダールの映画をこれまで観たことが無かったので、後学のために鑑賞した。SF映画的なモティーフ(セットや小道具)が画面からほとんど排除されているにもかかわらず(アルファヴィルはパリ、星雲都市アルファヴィルには車で着ける。例外としては、コンピュータ、アルファ60くらいではなかろうか)、時折り垣間見えるSF的なギミックから、SF映画たり得ている作品だった。そのアイディアとプロット、そしてSFというよりはノワール的な手法を持った演出、そのギャップが面白い。『マトリックス』や『リベリオン』などなどのネタ元のひとつには(あるいは早合点かもしれないが)この映画があったのだろうと、観ながら考えた。


詳細『アルファヴィル
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=1487#1